第16号(2016年7月)
◆Japan Maritime Center◆___________________________2016/7/19◆
日本海事センターメールマガジン =第16号=
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=お知らせ=
●「第119回年齢制限のない若手勉強会」で当センター野村摂雄研究員
が発表します。
主催:海事振興連盟
日時:平成28年7月26日(火)17:30~19:00
場所:日本船主協会役員会議室(海運ビル5F)
演題:「欧州海運国の海運強化政策」について
会費:1,000円
申込先:海事振興連盟事務局(電話 03-3265-1926)
●企画展示「海のしごと」を開催します。
◆「海のしごと展 ~すごいよ!船員さんのひみつ!~」
7月16日~9月4日に名古屋海洋博物館と共同主催で開催いたします。
お近くの方は是非足をお運びください。
場所:名古屋海洋博物館
http://pier.nagoyaaqua.jp/marine_museum/2014100914455554.html
会期:平成28年7月16日(土)~9月4日(日)
休館日:会期中は無休
開館時間:9:30~17:00
9:30~19:00(8月土日及び8/11~8/17)
◆岡山県玉野市立図書館へ協力いたします。
https://library.city.tamano.okayama.jp/
特別展示 「港まち玉野の歴史と、海のくらし・海のしごと」展
会期:平成28年7月26日(火) ~ 8月末日
休館日:毎週月曜日、8月11日(木)
開館時間:火曜日~土曜日 10:00~18:00
日曜日 9:00~17:00
●海事図書館 7月の休館日
土日祝日、7月29日(金)
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【目次】
1 2016年6月に新聞・雑誌に寄稿・投稿した記事
2 主要航路(北米・欧州)の荷動き量とポイント
3 海事図書館、今月のオススメ新着書
4 海事資料調べ方講座
5 海運ミニ知識
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1 2016年6月に新聞・雑誌に寄稿・投稿した記事
日本海事センターが行った、海事分野における諸課題に関する調査・
研究成果の概要を、各新聞・雑誌に寄稿・投稿しております。
2016年6月に寄稿・投稿した記事をホームページ上に公開しましたの
でご活用ください。
URL http://www.jpmac.or.jp/research/contribute.html
・「コンテナ船大型化の動向」
(2016年6月:日刊CARGO)
・「マレーシアの海運事情と拡大する中国の影響」
(2016年6月:日本海事新聞)
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2 主要航路(北米・欧州)の荷動き量とポイント
<2016年7月19日発表>
【荷動き量】
北米往航(アジアから米国)(2016年6月)133.8TEU(2.3%増)
北米復航(米国からアジア)(2016年4月)56.5万TEU(3.9%減)
欧州往航(アジアから欧州)(2016年5月)129.9万TEU(2.1%減)
欧州復航(欧州からアジア)(2016年4月)54.4万TEU(12.9%減)
【概要とポイント】
・北米往航は、前年同月比2.3%増となり2か月連続の増加。1-6月の累
計は3.1%増。2016年5月の中国(塩田)-ニューヨーク間の運賃は11.6%
上昇し1630ドル/TEU。
・北米復航は、前年同月比3.9%減となり、4か月ぶりにマイナスとなっ
た。2016年のニューヨーク-中国(塩田)間の運賃は2月以降750ドル/
TEU前後で推移。
・欧州往航は前年同月比2.1%減となり3か月ぶりに減少。2016年の中国
(塩田)-英国(フェリックストウ)間の運賃は3月を底に上昇基調に転
じている。5月は22.2%上昇し880ドル/TEU。
・欧州復航は前年同月比12.9%減。2016年に入り、英国(フェリックス
トウ)-中国(塩田)間の運賃は650ドル/TEU前後で推移してきたが、5月
は7.9%下落し580ドル/TEU。
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3 海事図書館、今月のオススメ新着書
■船員さんのひみつ
企画:J-CREWプロジェクト 構成:橘悠紀 漫画:おがたたかはる
(株)学研プラス発行 2016.5.1 (海事図書館請求記号:M.84/Se56)
疑問に思ってること、知りたいと思っていることを、まんがでわか
りやすく説明した本です。
船員になった3名の子ども時代にさかのぼり、船員を目指した小学
時代、進路を悩んだ中学・高校・大学時代などを描く。仕事に就く
ための進路や資格などの解説も有り、「船員」という仕事を身近に
感じられる出来上がりになっています。
「J-CREWプロジェクト~やっぱり海が好き~」の協力で作ら
れました。
(本書内容紹介より)
■完全図解 海から見た世界経済
山田吉彦著 ダイヤモンド社発行 2016.3.17
(海事図書館請求記号:M.3200/Y19)
東海大学海洋学部教授で、経済学の博士号も持っているメディアで
もおなじみの山田吉彦氏が現代の世界情勢と経済を『海』という視
点から整理した。経済のみならず、政治、安全保障、海をめぐる事
件など幅広いジャンルを扱っております。完全図解で海と経済の関
係を描く本書は、激変する世界の流れをつかむ新しい視点が説得力
を持って展開される。将来的に、グローバル化と直面するビジネ
スマンには必読の本でしょう。
(週刊ダイヤモンド私の「イチオシ収穫本」より)
今月の新着図書一覧はコチラ!
http://www.jpmac.or.jp/library/new-book.php
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4 海事資料調べ方講座
過去に受けたご質問の中から。
Q.日露戦争で活躍した駆逐艦「不知火」を建造したのはイギリスの造
船所ソーニークロフト社だが、錨にはブラウン社の刻印がある。おそ
らくイギリスの造船所ジョンブラウン社ではないかと思うが、ジョン
ブラウン社のマーク(商標、ロゴなど)がわかる資料はないか。
A.錨の製造会社は「BROWN LENOX & C」である。
(有限会社中村技研工業社HPより)
この会社について、以下のように書かれている(以下引用)。
「BROWN LENOX & Cは元々イギリス海軍で錨鎖等の研究開発を行ってい
たBrownが海軍を抜け、主にチェーンを製造する会社として設立され、
アドミラルやマーチンスと云った錨、アンカーケーブルやチェーンのよ
じれを防ぐスイベル、チェーン自体の絡まりを防ぐスタッド等の特許を
持ちイギリス海軍御用達の会社として栄える。日本が「不知火」を発注
した時代は大いに栄えていたと思われる。しかし、時代の流れか2000年
に全ての工場を閉鎖し廃業に至っている。」
*質問当初は十分な回答ができなかった事例で後日調査で判明。
類似した同様の質問に対応できる資料は数点所蔵あり。
詳しい情報はコチラ!
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000179238
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5 海運ミニ知識
明治丸と海の記念日
今から140年前の明治9年(1876) 6月2日に明治天皇は東北・北海道
御巡幸に出かけられました。
埼玉・茨城・栃木・福島・宮城・岩手・青森と巡られ、函館から灯台
巡視船「明治丸」に乗船されて横浜港に帰着されました。この日が後、
海の記念日となる7月20日でした。
当時天皇陛下は国の最高権力者であり、軍事においても最高司令者で
した。そんな天皇が軍艦以外の船に乗ることは歴史的な出来事だったの
です。
しかし実は明治天皇が「明治丸」に乗船されたのは、この時が初めて
ではありません。明治8年3月5日、明治維新後の初めての国産軍艦
「清輝」の進水式に臨まれた後、翌6日横須賀から横浜まで航海され
たのが最初でした。
それではなぜ海の記念日は3月6日ではなく7月20日に決まったのでしょ
うか。経緯については、当時逓信大臣でいらした村田省蔵さんの談話
で事情がわかります。
「…7月20日と決定するには色々と考えられた。第一に記念日は冬では
いけない。夏でなくては海に出る人が少ないことがひとつ。今ひとつ
は学生諸君に海の思想を大いに吹き込みたい。それには学生の休みの
時がよい、ということを先ず考えた。…」
当時日本は、軍隊、軍需物質、生活必需物資等の大量輸送に、海こそ
生命線という認識が広まりつつある時でした。
こうして昭和16年に7月20日は「海の記念日」と制定されました。
海の記念日の趣旨は、海事思想を普及して、一般国民の海事知識や関心
を高め、海洋国日本の更なる発展を願うという意味のある日です。
今年(7/18)も、海の日(1996年国民の祝日に制定され2003年から7月の
第3月曜に変更)のイベントがたくさん開催されました。
<参考資料>
「明治丸史」
明治丸史編集部会著 1982
(海事図書館請求記号:556/To46)
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今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回は8月中旬頃、配信予定です。
このメールは、送信専用メールアドレスから配信しております。
恐れ入りますが、お問い合わせは下記メールアドレスまで
お送りくださいますよう、お願いいたします。
jmc-info@jpmac.or.jp
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