第12号(2016年3月)
◆Japan Maritime Center◆___________________________2016/3/22◆
日本海事センターメールマガジン =第12号=
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=お知らせ=
●「海事クラスターシンポジウム」を開催します。
海事クラスターシンポジウム~神戸における海事産業の位置付け~
(神戸開港150年記念事業)
主催:(一社)日本船主協会、(公財)日本海事センター
日時:平成28年4月18日(月)15:00~18:20
場所:神戸商工会議所3階「神商ホール」
申込先:日本船主協会 企画部
詳しくは下記サイトをご覧ください。
URL http://www.jsanet.or.jp/pressrelease/2016/pdf/i20160311-1.pdf
●海事図書館にて「切手から学ぶジブラルタル」を展示しています!
海事図書館は2013年に、成蹊大学名誉教授 故谷川久氏(1929-2014)
より、船の切手コレクションの寄贈を受けました。
貴重なコレクションを有効に活用するため、現在整理を行っており
ます。
このたび、整理が済んだ切手の一部を「切手から学ぶジブラルタル」
のテーマで展示いたしました。
1967年に発行された船切手シリーズを中心に、地中海のイギリス領
ジブラルタルで発行された切手の数々をご覧ください。
展示場所:閲覧室内(雑誌コーナー横)
展示期間:現在展示中~終了日未定
●海事図書館のレファレンスサービス一時休止のお知らせ
都合により平成28年3月18日(金)よりしばらくの間、海事図書館の
レファレンスサービスを休止いたします。
ご不便をお掛けしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
●海事図書館 3月の休館日
土日祝日、3月31日(木)
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【目次】
1 2016年2月に新聞・雑誌に寄稿・投稿した記事
2 主要航路(北米・欧州)の荷動き量とポイント
3 海事図書館、今月のオススメ新着書
4 海事資料調べ方講座
5 海運ミニ知識
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1 2016年2月に新聞・雑誌に寄稿・投稿した記事
日本海事センターが行った、海事分野における諸課題に関する調査・
研究成果の概要を、各新聞・雑誌に寄稿・投稿しております。
2016年2月に寄稿・投稿した記事をホームページ上に公開しましたの
でご活用ください。
URL http://www.jpmac.or.jp/research/contribute.html
・「2015年日本・中国間コンテナ荷動き・運賃動向」
(2016年2月:日刊CARGO)
・「ロシアの船員教育制度と海技資格制度」
(2016年2月:日本海事新聞)
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2 主要航路(北米・欧州)の荷動き量とポイント
<2016年3月22日発表>
【荷動き量】
北米往航(アジアから米国)(2016年2月)127.8万TEU(29.2%増)
北米復航(米国からアジア)(2015年12月)50.6万TEU(5.9%減)
欧州往航(アジアから欧州)(2016年1月)137.8万TEU(1.8%減)
欧州復航(欧州からアジア)(2016年1月)49.7万TEU (1.4%減)
【概要とポイント】
・北米往航は、前年同月比29.2%増。1-2月累計では24.8%増。米国
西岸港湾における労働争議を背景に2015年1-2月の荷動きが減少し
たため、その反動が大きいとみられるが、14年1-2月と比べても
13.1%上回っている。一方で運賃は2016年初の修復で一時上昇した
ものの直近では下落傾向。
・北米復航は、前年同月比5.9%減。1-12月累計では4.2%減。労働争
議終息後もドル高と新興国での需要低迷を理由に米国輸出は伸びて
いない。運賃(ニューヨーク→塩田間)は15年3月以降上昇も、6月
以降下落傾向。ただし、直近では上昇。
・欧州往航は前年同月比1.8%減。年始に行われた運賃修復ののち、
運賃下落傾向が続く。主要船社は3月にも運賃修復を行う予定。
・欧州復航は前年同月比1.4%減。運賃は基本的に下落傾向が続く。
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3 海事図書館、今月のオススメ新着書
■船の百科事典
船の百科事典編集委員会編 丸善出版発行 2015.12.25
(海事図書館請求記号:RM.03/F89)
船にまつわる事柄は、船を造ること、運航すること、船と船員を管
理すること、人や物を運んでビジネスをすること、そして船が訪れ
る港で仕事をすることに分けられます。本書はその全貌を解説して
います。
海に囲まれたわが国の貿易物資の99.7%は船で運ばれており、船を知
ることはすなわち日本の経済を知ることであるともいえます。船を
単なる「乗り物」としての扱いに留めることなく、わが国を支える
主要な輸送手段としてもフォーカスした事典です。
(丸善出版HPより)
■港湾政策の新たなパラダイム -欧州港湾との対比-
篠原正人著 成山堂書店発行 2015.10.28
(海事図書館請求記号:M.9310/Sh67)
本書では1つの新しい港湾政策を提唱する。
欧州に在住していた著者が、実際に欧州港湾を訪問し、現地の港湾
当局者と意見交換をしてきた結果を反映。日本の港湾競争力強化の
ために、「選択と集中」以外の新しい切り口で港湾政策を提唱する。
(成山堂書店HPより)
今月の新着図書一覧はコチラ!
http://www.jpmac.or.jp/library/new-book.php
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4 海事資料調べ方講座
過去に受けたご質問の中から。
●質問
終戦間近に数隻建造されたコンクリート船について調べたい。
●回答
以下の4資料が参考になる。
「鉄筋コンクリート船」
渡邊惠弘著 山海堂発行 1945年 (552/W46)
「戦時造船史 太平洋戦争と計画造船」
小野塚一郎著 日本海事振興会発行 1962年 (550.91/O67)
(第2編船型別建造史 第12章コンクリート船建造史)
「船の歴史 第2巻 近代篇(船体)」
上野喜一郎著 天然社発行 1954年 (550.2/U45)
(1船の材料 6コンクリート船)
「船舶百年史 後篇」
上野喜一郎著 船舶百年史刊行会発行 1958年 (550.2/U45)
(第5期 第二次世界大戦中 6コンクリート船の建造)
詳しい情報はコチラ!
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000179263
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5 海運ミニ知識
●匠は船でも大活躍
20万トンの貨物船で使用される部品は20万点以上といわれます。現
在の造船ではコンピュータや機械が活躍していますが、特別な技術
を持った匠の技に支えられていることも忘れてはなりません。
まずは「ぎょう鉄」の匠。鋼板を複雑な3次元曲面に加工するのは
大変難しい作業です。作業員は加熱するガスバーナーと冷却用水の
ホースを持って作業にあたります。鉄は一方の面を焼くと、その方
向に曲がります。それを繰り返しながら、設計図どおりの曲面に鋼
板を加工していくのです。
お次は「軸心見通し」の匠。進水間近になると、船尾にスターンチ
ューブを取り付け、ここにプロペラ軸を差し込んでエンジンから伸
びる回転軸とつなぎ、船外にプロペラを取り付けます。このとき、
回転軸の中心と、船尾の舵の中心位置とを結ぶ一直線上にスターン
チューブをもってくる作業が軸心見通しです。
船体は溶接の熱で歪むほか、夏場の太陽の熱で伸びることがありま
す。微小とはいえ、常に歪んだり伸び縮みしたりする船体の軸心を
一点に合わせるには、まさに匠の技が必要不可欠なのです。
最後に「ホーサー用ロープ」の匠。これは船を岸壁につなぐロープ
のこと。ロープは岸壁のビットに引っかけて船をつなぐため、編み
こんだ後、先端を丸い輪に加工します。この工程では、ロープの先
端をほどいて、ストランドと呼ばれるロープの素を編みこんでいく、
さつま加工が施されます。高い強度の輪を作るために必要なさつま
加工は、現在でも匠の手によって行われています。
<参考資料>
「船の最新知識」
池田良穂著 ソフトバンククリエイティブ発行 2008.11
(海事図書館請求記号:550.4/I32) ほか
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今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回は4月中旬頃、配信予定です。
このメールは、送信専用メールアドレスから配信しております。
恐れ入りますが、お問い合わせは下記メールアドレスまで
お送りくださいますよう、お願いいたします。
jmc-info@jpmac.or.jp
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